最新の歯周病治療
現在の歯周病治療の問題点
                健康な状態の口腔内の微生物叢の研究がない。
                口の中はどんなに健康な人でも無菌状態ということはありません。
                しかし、これくらいの細菌の数、種類なら安全という目安は必要だと考えられます。
                
                歯周病菌を減らさずに、いきなり歯石を取ったり、歯茎の掃除をしている。
                歯周病菌は心臓病や糖尿病など、内科的な病気と密接な関係があり、細菌を減らさずに、出血させて、
                歯や歯茎の掃除をする事は危険である。
                これは消毒しないで、外科処置をするようなものです。
                
                感染症であるのに、どこから感染するのか研究がない。
                歯周病は感染症です。
                他の人から感染するのです。
              
歯周病口とカンジタ(真菌)との相互作用についての研究が不足している。
最新の歯周病治療について
○歯周病菌とカンジダ菌との相互作用について
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                    1. まず、カンジダ菌が歯茎にくつつき、根を下ろし炎症を起こします。
歯周病菌は歯ブラシで取れますが、カンジダはしっかり根を下ろしてしまいます。 - 2. 炎症によって歯茎が腫れ、歯と歯茎との間にポケットができ、歯周病菌がたまり、さらに炎症がひどくなり骨が溶けていきます。
 - 3. ポケットはさらに深くなり、さらに多くの菌がたまり、骨が溶けて、歯がグラグラになって抜けてしまいます。
 
○最新の歯周病治療(歯周内科)の流れ
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                    1. 位相差顕微鏡などで、現在の細菌叢を調べます。
その場で当日2~3分で検査できます。(検査 料はいりません) - 2. カンジダ菌が多くみられる場合、カンジダ菌に有効な、歯みがき剤(液体またはジェルタイプ)で歯だけでなく歯茎にも、よく、つけてもらいます。
 - 3. 歯周病菌(運動性棒菌、 スピローヘタの種)が多く、 歯茎も腫れていて重症の場合は抗生剤を出すことがあります。
 - 4. カンジダ菌は歯茎に根を張っているので、普通こすってもとれませんが、この歯みがき剤をつけ て磨くと効果があり、それを10日~2W後にまた、位相差顕微鏡により、効果を確認します。
 - 5. 歯周病菌が多い重篤な場合も抗生剤投薬後、顕微鏡で効果を確認します。
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                    6. 除菌効果確認後、歯石を取ったり、歯茎の掃除のどの通常の歯周病治療を行います。
歯周病菌は細菌性心内膜炎、脳梗塞、心筋梗塞などの原因にもなる可能性があり、除菌せずに、出血を伴う処置または強い力でのブラッシングは危険です。 
歯周内科治療の効果
「わたしの生田歯科医院」生田図南著(デンタルダイヤモンド社)から引用
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1. 歯周内科治療による細菌議の変化
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2. 歯周内科治療によるお口の中の変化
                 - 
                  
3. 歯周内科治療による1週間後の変化
                  国際歯周内科学研究会監修[顕微鏡検査のススメ」より引用
 
従来の一般的な
歯周病治療の流れ
            一般的な歯周病治療の流れ
- ① 基本検査
 - ② ブラッシング指導
 - ③ スケーリング(歯石をとったり、歯ぐきの掃除をします)
 - ④ 再検査 ⇒治癒
 - ④ 再検査 ⇒治癒
 - ⑤ ルートプレーニング、歯周ポケット掻爬(さらに歯ぐきの深いところの掃除をします)
 - ⑥ 再々検査、精密検査 ⇒治癒
 - ⑥ 再々検査、精密検査 ⇒治癒
 - ⑦ 歯周外科手術(外科的に歯ぐきの悪いところ、再生不可のところを切除します)
 - ⑧ 再精密検査 ⇒治癒
 - ⑧ 再精密検査 ⇒治癒
 - ⑨ メンテナンス(半年~1年後)
 - (検査の内容は、ポケット測定、動揺度、プラークスコアなどで、精密検査はさらにこれらの細かいものです。)
 
                以上のような流れです。
                
                これは私が学生時代教えられた時期から(30年間)ずっと変わってません。
                
                治療期間も検査、再検査、再々検査、精密検査など、何度も検査を行い、しかも、スケーリング、ルートプレーニングにしても、4~6回に分けて行います。
                
                このため、歯周病治療は時間がかかるのです。
                
                さらに、時間、回数をかけても必ず治るとは限りません。
                
                歯周病とは、歯を支えている骨(歯槽骨)が溶ける病気ですが、重症な場合は治りません。
                
                再生療法(エムドゲイン、GTR法)もありますが、適応にはいくつかの条件があります。
                
                それに、1年くらいかけて歯科に通っていったん治癒しても、ちよつと油断して、歯磨きをさぼったりすると、また、すぐに、もとの悪い状態に後戻りしてしまいます。
                
                あと、歯の本数が少なくなればなるほど、咬合性外傷の影響もでてきて、加速度的に歯が悪くなって、グラグラになり、抜けていきます。
                
                歯周病の治療はこのように、時間、回数、手間がかかり、おまけに、治りにくく、しかも、前述のように全身にもかかわる、やっかいなものです。
                
                歯周内科治療は患者さんに位相差顕微鏡を使用し実際に細国の状態を確認してもらいながら、場合によっては、抗生剤を使用し、効率よく、短期間で、患者さんにも目で確認してもらう分、再発が少ない理想的な歯周病の治療法です。
                
                治療期間も今まで1年以上かかっていたものが、半年以内に終了するようになりました。
                
                もちろん、保険治療の流れに沿って行いますので、費用も歯磨き剤(1本1700円)以外にはかかりませんし、基本検査、精密検査、口腔写真撮影も通常どおり行っております。
                
                抗生剤を処方する場合は、細菌数が多く、しかも、急性症状などで、歯ぐきが腫れていて、切開し、ウミを出さなければいけない状態の時です。
                
                あと、歯周病再発予防にはメンテナンスが必須ですが、位相差顕微鏡で細菌を見られると、ほとんどの方はリコールに来られます。
                したがって、メンテナンスも行え、再発が予防できています。
              
お勧めの歯磨き剤
について
            当クリニックでは、ペリオバスターNを歯磨き剤としてお勧めしております。
- 効果
 - ◼︎歯垢除去作用
 - ◼︎口臭抑制効果
 - ◼︎虫歯予防
 
              真菌(カンジダなどのカビ類)にもすぐれた抗菌力があります。
              
              1週間程度、使用された後、位相差顕微鏡で見ると、細菌の数が劇的に少なくなり、さらに、細菌の種類もだいぶ減っています。
              もちろん、症状的にも改善し、お口の中のネバネバ感がなくなり、すごく、すっきりします。
              
              大腸菌、〇-157などの細菌類にも、すぐれた抗菌力があります。
            
- 成分
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                アロエ、ヨモギ、人参、桧、海藻、などの天然成分から抽出されたエキスを熟成し、安定化させたもので、すぐれた抗菌力と安全性を保持しています。
使用方法 朝・昼・晩の3回、4プッシュ(2cc)で1週間普通に歯と歯ぐきの境目あたりを重点的に磨いてください。 - 1. ペリオバスターNを4プッシュ(2cc)口の中に入れる。
 - 2. ロ全体にクチュクチュさせながら行き渡らせる。
 - 4. 位相差顕微鏡で菌数確認後、1週間後からは、朝・昼・晩の1日3回、2プッシュ(lee)で同様に磨いていただく。
 
使用する薬剤について
                重症の場合、悪い細菌の種類が多く、しかも歯ぐきも腫れていて、膿をだすくらいの場合にはジスロマックという抗生物質をだします。
                
                ジスロマックは歯周病菌によく効く理想的な抗生物質です。
                
                「ジスロマックは何故効くのか」(歯周病は薬で治る・生田図南著・天の草者発行) ジスロマックは抗生物質の理想型といえます。
                治療薬剤としては1991年イギリスにおいて最初に採用されました。
                日本においては2000年6月より保険適用になりました。
                
                ジスロマックは抗生物質として薬剤が持つべき最適な用件をほぼ100%満たしています。
                つまり、最小使用量で最高の効果を長時間維持できるという特性です。
                さらに最近の研究でジスロマックは耐性菌が非常に出にくい薬であることが証明されました。
              
生田先生のセミナー
            
            
              歯周内科学研究会会長の生田図南先生と。
              
              生田先生は全国の歯科医師に歯周内科を広められ、歯科医院の滅菌、感染予防対策の重要性をいつも、話されています。
            
医院情報
                    〒190-0011 東京都立川市高松町2丁目25−3 メープル立川 1F
                    TEL:042-524-0722
                  
                    立川駅より徒歩10分の小児矯正・小児歯科
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