体の一部に感染源を持っていて、そこの細菌が血液中を通って、遠隔臓器に移動し、そこに新たな感染を起こすことを“病巣感染”といいます。

このような、病巣感染の95%が歯、歯肉と扁桃から発生することを1912年フランク・ビリンク博士(米)は発見しました。

さらに、ウェストン・プライス博士(米)は1923年、(神経が死んだ)歯の内部の象牙質に侵入した細菌は、血液中に入り、全身に移動し、心臓、腎臓、関節、神経系、脳よ眼にも感染し、さらに、妊婦にも危険を及ぼす可能性があると発表しました。

従来、病巣感染は口蓋扁桃による、腎炎、関節炎、掌蹠膿疱症などが知られていましたが、歯、歯肉も病巣感染の原発巣なのです。

したがって、抵抗力のある人の場合はほとんど問題はありませんが、精神的ストレス、疲労、不規則な生活習慣などで、免疫力が低下している場合、リウマチや関節炎や心臓病に歯性病巣感染によって罹ってしまう場合も考えられます。

ですから、重度の歯周病、むし歯を放置しておくことは、“命取りになる!”と言っても、大げさではないのです。

“重度の歯周病、う蝕に罹患した歯でも、何が何でも残して治療する!”というのには“落とし穴”があるのです。

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