この10年、お子さん方の歯並び、口の中の様子が変わってきました。
立川市の幼児歯科健診や小学校の歯科健診をしている時、当クリニックに来院される子どもたちを診ている時にそう感じます。
あごの成長が悪くなり、歯列のアーチは狭く、歯並びが悪くなってきています。
原因について、いろいろ考えてみました。

乳幼児期

• 授乳期の舌の機能低下
• 離乳食の食べさせ方の間違いからくる唇の機能低下
• うつ伏せ寝からくる噛み合わせ、歯並びの異常
• 卒乳の遅れからくる歯並びの狭窄
• 甘い物、イオン飲料による虫歯多発

学童期

• 運動不足による、あごの成長不足
• 朝食抜きによる口の中の環境悪化
• スナック菓子、コンビニのスイーツなどのおやつによる、むし歯多発

ざっとあげても、これだけあります。

幼児期、学童期（低学年）の時期は、遺伝的傾向よりも、環境的影響が大きいのです。
乳児期から学童期は、単なるむし歯治療だけでなく、歯科医院による予防や良い生活習慣づくりへのアドバイス、子育て応援がこれからの小児歯科には不可欠となっていくでしょう。

小児歯科は妊娠前の時期から始まっています

『赤ちゃん、幼児のむし歯予防ならびに治療』は、お母さんのお口の中の状態が密接に関係しています。最近の研究では、歯が生える前の赤ちゃんのお口の中にすでにむし歯の原因菌であるミュータンス菌がいることや、その菌株はお母さんのお口の菌と一致することがわかってきました。
以前から分娩が帝王切開の場合、100%感染することは知られていましたが、普通分娩でも、出生後の生活の中で感染してしまうと考えられます。したがって、小児歯科は妊娠前の時期から始まっています。

このように、これからの小児歯科は、小児のみの問題ではなく、妊娠前のお母さん、さらには、お父さん、ご家族全てに対応できる、歯に関する総合力、経験、幅広い知識が必要不可欠になってくるでしょう。

近藤歯科クリニックでは、むし歯のなりやすさの検査と歯周病菌の有無が分かる位相差顕微鏡検査がいつでも出来るように準備しています。立川市の妊婦歯科健診の時にも検査することをおすすめしています。