お子さんのお口の中に出来る口内炎や口に症状の出る病気をあげてみます。

1.手足口病

原因　コクサッキーウイルスＡ16型、エンテロウイルス71型
症状　夏季に流行、1~４歳
全身症状、発熱、倦怠、口の中の頬粘膜、舌、口蓋にアフタ、手足にも水泡を形成。１週間以内に水泡は吸収され、自然治癒。

2.ヘルパンギーナ

原因　コクサッキーウイルスＡ群
症状　４歳以下に好発、夏、秋に流行
軟口蓋、扁桃に多発性の小水疱が形成され、早期につぶれて小アフタとなり、周囲の粘膜が赤くなる。突発性の高熱を伴うが、約１週間で自然治癒。

3.はしか（麻疹）

原因　麻疹ウイルス
症状　前駆症状として、コプリック斑
（頬粘膜に数個ないしは数十個の周囲の赤い粟粒大以下の灰白色の小斑点が出現

4.みずぼうそう（水痘）

原因　帯状疱疹ウイルスの初感染
症状　口腔内にアフタを形成

5.帯状疱疹（口唇ヘルペス）

原因　帯状疱疹ウイルスの再感染
症状　三叉神経、肋間神経、坐骨神経の分布領域に一致して水泡が形成、やぶれて、表面は痂皮で覆われる。

6.ヘルペス性口内炎

原因　単純疱疹ウイルス（ＨＳＶ?1型）の初感染
症状　発熱を伴い、口腔粘膜、舌、口唇部周囲皮膚に発赤、潰瘍、小水疱を生じ、水泡が破れびらんを形成。
歯肉の発赤腫脹がみられ、出血性、白色の舌苔が付着、口臭強く、摂食困難。
対応　口腔清掃、うがい、潰瘍部の表面麻酔剤の塗布
　　　急性症状が強ければアシクロビル（抗ウイルス剤）の内服
予後　一般的に予後良好で、約２週間で治癒

7.口唇ヘルペス

原因　単純疱疹ウイルスの再発（回帰発症）
誘因　風邪などの熱性疾患、太陽光線の刺激、精神的緊張、外傷など
症状　初め口唇に灼熱感、かゆみ、疼痛、腫脹があり、小水疱が形成、破れて、表面は痂皮で覆われる。数日間のうちに治癒。
対応　アシクロビルの当与。

8.口腔カンジダ症

原因　真菌の一種である、カンジダの感染
誘因　乳児下痢症、発熱、抗生物質、ステロイド薬長期投与などの原因で体力が消耗し抵抗力が低下。
症状　初期は舌や頬粘膜などの口腔粘膜に白色小斑、次第におおきくなり、偽膜性第白斑を形成することもある。
対応　ナイスタチン軟膏の塗布、口腔清掃、体力回復、抗真菌薬（アムホテリシンＢ）の投与、ナイスタチン軟膏の塗布。
２％重曹水による洗口。

9.猩紅熱

原因　溶血性レンサ球菌の感染
症状　苺状舌が認められる。発熱、発疹。