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当医院名 近藤歯科クリニック
診療
科目
小児歯科・矯正歯科
予防歯科一般歯科・小児矯正
歯周病
義歯・歯科口腔外科
外来環算定歯科)
医院
住所
〒190-0011
東京都立川市高松町
2-25-3
メープル立川1F
TEL・FAX 042-524-0722
総合HP https://kondo-shika-shinbi.com/
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小児歯科ブログ

小児歯科と乳歯の特徴

小児歯科と乳歯の特徴

1.本数

5本(永久歯7本、親知らずを入れると8本)×上下左右
前から、A・B・C・D・E(永久歯は1234567)

2.形態・大きさ

原則、後から生える永久歯(後続永久歯)に似ているが違うものもある。

…後続の中切歯に似ている。大きさはその半分くらい。
…後続の側切歯に似ている。大きさはその2/3程度。
…後続の犬歯に似ている。大きさはその2/3?1/2程度。
…後続の第一小臼歯に似ていない、特異なかたち。大きさは第一小臼歯とほぼ同じ大きさ。
…後続の第二小臼歯に似ていない、その奥に生える第一大臼歯に似ている。大きさは第一大臼歯の2/3程度。

○ 歯の色は青白色(永久歯は黄白色)
○ 歯の根元のくびれが大きい
○ 乳歯の根は下に永久歯の頭があるため、開いている。
○ 歯の神経のある部屋(歯髄腔)は大きい。
 …中等度のむし歯でも歯の神経が炎症を起こしやすいといえます。

3.性質

・エナメル質

厚さは永久歯の半分程度。硬さは、有機質を永久歯より多くふくんでいるため、(乳歯:4.7% 永久歯:1.7%)永久歯より軟らかい。
そして無機質のCa(カルシウム),P(リン)もやや少ない。
エナメル小柱は太く、数も少ない。
酸に対しての耐性は低い。

・象牙質

厚さは永久歯の象牙質の半分くらい。
第二象牙質が作られやすい性質。
“第二象牙質”と歯の根(歯根)完成後に歯髄腔(歯の神経のある部屋)の壁につくられる新たな象牙質です。
歯は萌出後、新たにエナメル質は添加形成されませんが、象牙質は付加形成されます。
このはたらきは、歯がむし歯(う蝕)や、すり減り(咬耗)など、歯の消耗、負担に対して、神経のある部屋の壁を象牙質を厚くすることにより、自らを守っているということが出来ます。

4.乳歯の神経の性質

  • ・疼痛閾値が高い(痛みを感じにくい)
  • ・感受性・抵抗性が低い(炎症を起こしやすい)
  • ・血液の流れが多く活性が高い
  • ・神経線維が少ない(痛みを感じにくい)

まとめ …乳歯の特徴を考えた対応

  • ○ 乳歯はエナメル質も薄く、有機質は多く、無機質は少ないため、むし歯になりやすい性質と言えます。
  • ○ さらに、エナメル質内部の象牙質、神経はともに活性が高く、その分むし歯や外傷などその時の状況に変化対応しやすいともいえるでしょう。
  • ○ したがって、“甘いもの”をお子様には与えず、むし歯にさせないことが第一です。
  • ○ しかし、むし歯になってしまった場合、すぐに歯科医院で削ってしまうと、エナメル質も薄く、かえって歯の神経が炎症をおこしやすい。
    ……ではどうしたらいいのか?

  • ・むし歯はすぐに削らず、(永久歯と違い、むし歯で痛みを感じにくい)歯科用セメントを詰めて様子を見る。
  • ・甘いもの(糖)を止めてもらえば、第二象牙質が作られるので、その後削って詰め物をする。
  • 乳歯は永久歯とは性質がだいぶ違います。その乳歯の特徴を考えた対応が小児歯科としての治療なのです。

2018年10月9日