矯正治療と歯周病
矯正歯科コラム
2018年10月9日
矯正治療と歯周病
歯周病に罹っている人は矯正治療が可能でしょうか?
矯正治療は歯を支えている骨(歯槽骨)を部分的に溶かして、歯を動かす治
療です。そして、矯正治療中、最初はしっかりとしていた歯が治療が進
むにつれて、歯が少し動くように感じられます。
ですから、もともと、歯周病で歯の周りの骨が少ないと、矯正治療によ
り、さらに骨が少なくなり、歯が弱くなってしまいます。
したがって歯周病の方の矯正治療は適応ではない、と言えます。
一般的に歯を支える骨が健康な状態の半分以下になると、歯を維持して
いくことが難しくなります。
矯正治療は、歯を動かすときに、一旦骨を矯正力で溶かして、さらに骨
を再生させて行いますので、歯周病菌などで炎症がありますと、骨も再
生されません。
ちなみに、矯正治療中の歯石除去、スケーリングも、矯正治療により、
歯が動き、歯周ポケットと言われる歯と歯ぐきの間にある隙間=歯周ポ
ケットも深くなっておりますので、歯ぐきの中の方まで矯正治療中は深
く掃除
をしない方が無難です。
歯を支える周りの組織がダメージを受けると、歯の持ちが悪くなります
。